入学式終了後、1年A組の教室。
教室に入ると、席につく前に私は大きく伸びをした。
まさかの入学式で全力指スマバトルを繰り広げることになるとは思わなかった。
でも、なんか楽しかったし、これも学園生活ってやつだよね!
そうこうしているうちに、教室の前の扉が静かに開いた。
入ってきたのは、一見すると穏やかで落ち着いた雰囲気の男性。
おぉ~~、璃月寮の寮長さんだ!
私は椅子に座りながら、目の前で淡々と説明を続ける先生をじーっと見つめる。
何がカッコいいって、あの落ち着きっぷりよ。
普通、新しく受け持つ生徒たちを前にしたら、ちょっとくらい緊張とかするもんじゃないの?
なのに、鍾離先生は微動だにせず、堂々としてる。
いやぁ、渋い...
その一言に、高等部からの編入生たちはどよめいた。
そりゃそうだ。これから三年間毎日、寝る場所も過ごす時間も変わってくるわけだし。
私はどこになるんだろう。
鍾離先生が、淡々と生徒の名前を読み上げていく。
教壇の下で、紙をめくるたびに、名前と寮の名前が響く。
ひとり、またひとりと所属が決まり、空気に少しずつ緊張が混じっていく。
鼓動がどんどん早くなっていくのが分かる。
ちょっと得意げに笑ってる胡桃が目に入る。
胡桃のことだから、どんな寮でも楽しそうに過ごすんだろうな。
それにしても私、どこになるんだろ
正直どの寮も魅力的だった。
でも、その中でもやっぱり私が一番入ってみたいって思ったのは___
その瞬間、胸の奥がびりっとした。
フォンテーヌ寮。
あの、審美と秩序、正義の寮。
建物も美しく、重厚な雰囲気。
フォカロルス寮長も温かみがあって、それでも剣みたいに芯が通ってた。
周りの視線なんて気にならないくらい、ちょっと心が熱くなってる。
寮の門をくぐる自分の姿を想像したら、なんか背筋がぴんと伸びた。
そう、私が憧れてるのは、ただ強いだけじゃない、ちゃんとした強さ。
間違ってないって、胸張って言える強さ。
そういうのを、あの寮は持ってる気がした。
フォンテーヌ寮。
その名を聞いただけで、胸が高鳴る。
なんか、これからの学園生活、めっちゃ楽しみになってきた!












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!