ずっと、好きだったあなたを見ると心が痛んだ。
嬉しかったり、辛かったり、ムカついたり理由は様々。
あなたに裏切られた?
ううん、ちがう。俺はあなたを裏切ったんや
なんで、信じてへんかったんやろ。
これで私は幸せにはなれなかったけど、
もう十分悪役だね。
結局、しょうちゃんに会えなくて、
あなたちゃんを傷つけたまんまで。
小雨が降り出した。
さっきまで晴れていた空はどこにもなく、
静かにただただ雨音が響いた。
侑くんがあの時あなたちゃんを信じることができなかったのは、
あなたちゃんのことを信じていたからだよね。
あなたちゃんがいじめをするわけないって信じて疑わなかったからこそ、怖くなっちゃったんだよね。
混乱して、不安になって、あなたちゃんをそれでも信じていたから。
怖く、なっちゃったんだよね。
公園のベンチにひとりぽつんと座って、空を見上げる。
雨はだんだんと強くなる。後悔がどんどん押し寄せてくる。
あの時、ああしていれば…。なんて、もう遅いけど。
視界に傘が映った。私中心に。
私はあなたを憎みたくても心から憎むなんてできなかった。
嫌いなはずなのに、嫌いになれなかった。
あなたの幸せを奪ったはずなのに幸せになれなかった。
あなたは優しすぎるから。
【特別編𝐞𝐧𝐝】














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。