第113話

111話
423
2023/12/17 11:52 更新
とりあえず適当なバーに入りお酒を飲む

いつも通りなら5分もしないうちに誰かしら話しかけてくる

いつもは相手にしないのだが…
あの、良かったら一緒に飲んでもいいですか…?
話しかけてきたのは可愛らしい系統の顔をした黒髪ロングの女の子

そう、私は男だけでなく女の子にもよく声をかけられる

でも今日必要なのは男なんだよな…
あなた
ごめんね
お姉さんかっこよくて…一目惚れしちゃって、どうしてもダメですか?
上目遣いでそう言う女の子

お姉さんって…私19だけどね?
あなた
……君だったら私よりいい人が見つかるよ…だから、ね?
…わ、わかりました……あの、また会えますか?
あなた
…会えるよ
そうですか…じゃあ失礼しました
頬を赤く染めて手を振りながら別の席へ向かって行った

その顔をする相手私でいいの?

それと会えるというのはもちろん嘘

あの子は見るからにこちら側じゃないしね

私は半年前に比べたら随分人が変わったと思う

少し前までは他人から寄せられる好意を暑苦しく感じ、徹底的に避けてきた

学校に通っていた頃がいい例だ

でもこの組織に来て、その好意は利用できるとわかった

今まで適当にあしらってきた好意に対し、表面的な感情を乗せるだけで良かった

すごく簡単な事だった……自分でも思うクズだな、と
???
お姉さん慣れてるね〜
来た
あなた
…そう?
???
あの子はお姉さんのことかっこいいって言ってたけど、俺は綺麗だと思うなー
年齢は同じくらい、首に刺青があるが…雰囲気の緩さからしてカタギ

もう少し探ってみよう
あなた
ありがとう…私はあなたも綺麗だと思うけど?
???
あはは、知ってる
お姉さん名前は?
あなた
……名前を教えたらお姉さんって呼んでくれないんじゃない?
名前は教えない方がいいだろう

あくまでこちらのことは教えず、相手だけを探る
???
あー確かに、じゃあお姉さんでいっか
俺は羽宮一虎ね、よろしく
聞いてもいないのに自分の名前を言ってくれた
あなた
よろしく一虎くん

プリ小説オーディオドラマ