ドクターside.
本当はあまり来たくなかった、というのが本音。
いやまあ勿論外出という行為が
嫌いなのも理由ではあるけど…。
《星屑の蛍火》の生息地は、
メメ曰く月の気配が濃いらしい。
月の気配が濃い場所ではメモリアが活性化する。
とすると、俺の身体の方が耐えられるか分からない。
…まだ、
まだ、終わる訳にはいかない。
できることは全てしているはず。
最大数を救える方法を、模索する。
それが俺にできる唯一のことだから。
失ったものは元には戻らない。
だからこれ以上は失わないように。
そして…
失うのは、罪人だけでいいように。
罪人に救われる権利なんてないから。
全て終わらせて、忘れてしまいたい…
ルナside.
ちょっと申し訳ないけど、
でもやっぱり私は来たかった。
1人だけ役立たずにはなりたくなかった。
こんな体質だから、いるだけで迷惑なのは分かってる。
でも、動いてないと不安で、怖くて、
罪悪感で押し潰されそうだから。
不安なときはいつも手を合わせる。
お祈りの構え。
『どうか上手くいきますように』…って。
そして、
今どこにいるかすら分からない。
顔も、声も、性格も、
何も、何一つ思い出せない。
それでも大好きで大切な、私のお兄ちゃん。
頭を撫でてほしいなぁ…。
私、今こんなに頑張ってるんだよって。
行き場のない想いは、お祈りに捨ててしまえ。
『______』
メメside.
深呼吸をする。
空気が身体に入ってきて、気持ちが楽になる。
ソテリアさんは、別の任務の遂行中。
心配しつつ、でも彼女なら大丈夫だろうし、
あそこは日の気配が濃いから、
メモリアは活発には動けない。
…私が生きられるのは、あと数ヶ月程度なんだろうか。
それが運命だというなら、
それが最大数なら、私は拒むつもりはない。
あぁ、でも…
貴方が死ぬ運命があるなら、
私は全力で拒みます。
ねじ曲げてでも、私の全てをなげうっても。
運命を変えてやる。
そんな日が来たら、きっと私は
貴方の隣にはいれないでしょうね。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。