前の彼氏には
「お前重いからむり」
必ずこう言われて振られてきた
だから
愛をいつだって
いつだって
いつだって
いつだって
閉じ込めてきたんだ
最後のはずだった
いつもは好きって言ってくれないはるくんだけど
酔うとたまに
そう言ってくれたから
もう大丈夫って思ったの
彼なら
はるくんなら
私から離れていかないって
何度寝て、起きても変わらない
彼がいない部屋で1人呟く
何度も悩んだけどやっぱり伝えれなくて
どれだけ経っても彼が大好きで
彼のことを忘れたい
彼のことを好きだった私も
だけど
それでも
私はあなたの代わりの人なんて見つけたくない
いらない
彼じゃないなら
そんな人から貰う愛なんて
彼からの愛を思い出してまた1人呟く
どうしよう
やっぱり言いたかった
今更後悔しても遅いのに
好きって伝えればよかったかな
離れないでって言えばよかったかな
きっと何も変わらないんだろうけど
彼にとっては私は他人で
だけど
私にとっては彼は他人なんかじゃなくて
彼を忘れる
そんな誓いが無かったかのように私はまだ彼を覚えていて
いつかは彼を忘れられるようになるの?
彼の
って言葉が重くのしかかって
愛をいつだって
いつだって
いつだって
いつだって
閉じ込めて来たんだ
最後のはずだった
いつだって
いつだって
君だって
君だって
愛してると言ってくれてたから
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!