目覚めるとすぐそこにあったカルマ君の顔
その顔はいつもクールなカルマくんとは違く、
頬もすごく柔らかくて
男らしい首筋、鎖骨、喉仏
見れば見るほどやばい…
目が開いたカルマくんにびっくりして後ずさる
背中に手を回してぐっと引き寄せた
さっきより近い…
ゆっくりとした手付きで頬を撫でられる
二人とも完全に目が覚め切ってない中
カルマくんは幸せそうに笑った
そう言うとすぐにキスしたカルマくんは、まだ眠そうなのに、何度も何度も唇を重ねてくれる。
唇を舐められて、なんだかいつもと違うなと思ったら、熱いものが私の歯をこじ開けて口内に侵入してくる。
舌、入れてる……?
ビッチ先生がするのとは違う、嬲るようなゆっくりとした動きで口内をかき混ぜられ、声が漏れる。
甘い痺れのような感覚。
カルマくんに応えようと舌を動かすと、カルマくんの舌に絡められて更にキスが熱くなる。
意識がまだはっきりしないのに、その初めての感覚が気持ちよくて、堪らず今度は私からキスをすると、今度はあやすような軽いキスでかわされる。
カルマくんはだいぶ意識がはっきりしてきたようで、意地悪される
薄く笑ったカルマくんを恨めしげに軽く睨むと、手首を掴まれ、耳元で低く掠れた声で囁かれる。
カルマくんの声に、かぁぁっと頬を染めると、今度は余裕のなさそうな声で呟かれる。
漏れた吐息が、朝の済んだ空気に溶けて行った
カルマくんが唇を舐めてから顔を離すと、その瞳に、とろんとした眼でカルマくんを見つめる私が映った
楽しそうに笑ったカルマくんの言葉に、こくん、と頷く
カルマくんの言葉に、彼の腕の中で頷くと、頭をくしゃくしゃと撫でられる。
寝ぼけながらそう返すと、フリーズするカルマくん
彼の顔を見ると、枕に顔を押し付けていて見えなかった。だけど、耳が赤いのが見える
いつもとは違い、余裕がなさそう
Sの気持ちが分からなくもないな…
枕から顔を覗かせてちらっとこっちを睨んだカルマくんの赤面姿が珍しくて、ちょっと煽ってみた
しかし、その言葉がカルマくんのドSスイッチを踏み抜いてしまったらしく
カルマくんは私を押し倒すように覆い被さった
強引に唇を合わせられた
それが嬉しくって、カルマくんの首に手を回すも、キスはすぐに終わった
カルマくんはニタァと意地の悪い笑みを浮かべた
珍しく直接的な言葉に、かぁぁっと顔が熱くなる。
違うのに…。カルマくんとキスするのが好きなだけなのに
カルマside
あなたちゃんは俺の両頬にその小さな手をそっと添えて、顔を近づけた。
あなたちゃんの唇、柔らかくて熱くて、小さくて可愛いなって思ったところで、熱いものが口に侵入してきた。
漏れたあなたちゃんの吐息が、更に欲望を掻き立てる。
なんでそんなに可愛いの。
拙い動きで舌を動かすのも可愛くて可愛くて堪らない。
なんか朝起きてからキスしかしてない気がするけど、あなたちゃんが幸せそうだから何でもいいや。
あなたちゃんの漏れた吐息が、脳内に響いてさらにキスを熱くする。
皆は知らない、俺だけのあなたちゃん。
きっとE組の皆は、あなたちゃんは大人しくて冷静で、欲を表に出さない表情の少ない子だと思ってる。
実際は、割とすぐはしゃぐし、焦ったり照れたりするし、欲望に忠実な、くるくると表情を変える可愛い子なのに。
それを知らないなんて勿体無い…と思うけど、やっぱいいや。
このあなたちゃんを知ってるのは俺だけでいい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。