︎︎
なんでこんなところに”君”がいるのか…、そんなことはどうだっていい。
私はよろけながら立ち上がり、少々痛めた腕を抑えながら、”君”の背中を目の前にする。
そう私に言い残し、凄まじい勢いで男の人達に突っ込んでいく。
男の人達は、短く小さい悲鳴をあげると、”君”の爆破で瞬殺されてしまった。
男の人達が気絶して、その場に倒れると”君”は私の方へと向かってくる。
スタスタと歩いていく”君”の背中を見ながら、私は”君”に言わなきゃいけない事を言うのを思い出した。
何回も使ったことある言葉なのに、なんだか、初めて使うような感覚だった。
こんなにも、心の奥から感じるこの思いを伝えなきゃ、と…。
”君”は歩いていた足をピタッと止め、こちらを振り返る。
︎︎
すると、”君”は尖った髪をわしゃわしゃとかくと、「次からは気をつけろや"」と言い去って行った。
*************
私の”家”に着き、少し重い扉を開けると、皆んなが揃ってくつろいでいた。
荼毘に連れていかれ、手当てをしてもらった。
荼毘は、溜息をつきながらも、ちゃんと優しく丁寧しやってくれる。
私は皆のいるところに行くと、今日聞いた出来事を皆に報告した。
私はにこやかに微笑むと自室へと入っていった。


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。