昼休み
いつもは教室で昼食をとる私だが、気分転換にと、たまに中庭や食堂で食べることがある。
そして今日はそのたまにくる気分転換の日(?)
今日は屋上にしようかなーと考えて、お弁当を手に歩き出す。
頭がいいとか、几帳面とか、そういった性格では全くない私。
今日の英語は眠かったなぁ、まだ授業あるとか憂鬱すぎ、などと、どうでもいいことをふわふわと考えながら階段を登る。
屋上へと続く扉まで到着し、ドアノブに手を伸ばす。
だれもいないと静かでいいんだけど、今日はどーだろ、そう思いながら扉を開けると
そこには見慣れた顔があった。
え、なに、
幼馴染となると考えることも一緒なの、?
なんか、それはちょっと怖い…
フェンス近くに座っている堅治にも聞こえるんじゃないかと思うくらい大きなため息を吐く。
案の定聞こえていたらしく、不機嫌そうな顔を向けてくる堅治
まぁ拒否されることはないだろうと思いながらも一応許可を取り、堅治の横まで行って同じように座る。
卵焼きを箸で摘みながら尋ねてくる
そんなくだらない会話をしながら私もお弁当の蓋を開け、箸を手に取った、
直後、
ガチャッ‼︎
え
だれ、?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!