園子、完全にイケメン店員に惚れちゃったみたい
もう…園子ったらほんとにメンクイなんだから
蘭とも別れて、私は帰路についた
あの人すっごく人気あったもんなあ
でもめっちゃイケメンだったよね
そりゃ話題にもなるよね〜
近くの公園まで来たとき、私は背中がゾクッと震えた気がした
やっぱり気のせいじゃない
誰か…私のこと見てる…!
ストーカーされてるかもしれないときは家に帰ると場所がバレるから、バレてないふりをして警察官のとこに行かないといけないけど…
残念ながらここで方向音痴が覚醒する
うーん…蘭とも園子とも別れちゃったし巻き込むわけにはいかないもんね
わざとスマホを見るふりをして止まると、後ろの黒ずくめの男の人も止まってスマホを見るふりをした
でも…
ズキッと痛くなる
やっぱり私の思い違いなのかな…
蘇る痛々しい言葉に私は勘違いなんじゃないかって錯覚し始めた
全部が怖くなったあの日
私はまたみんなが信じられなくなりたくない
とうとうどうしたらいいのかわかんなくなって、私はうずくまった
それと同時に空から雨が降ってきた
それはまるで私の心を表しているみたい
今でも昔のこと、蘭と園子には言えてないし、人間不信だってことも言ってない
言ったらきっと嫌われちゃう
また思い違いって思われるのやだもん…
身体が冷えてきて、視界もくらくらしてきた
もうだめかもって思ったその時
私の頭の上から降る雨が止まった
え…と思って上を見上げると
あのポアロで働いているイケメン店員さんが傘をさして、心配そうに上から見下ろしていた
すると、その店員さんはしゃがむと、ポケットからハンカチを取り出すと、私の頬にハンカチをつけた
その人の瞳はものすごく綺麗で私は吸い込まれるように見つめてしまった













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。