数日後、まだ完全に体力が戻りきっていないあなたの下の名前は、防衛隊の訓練場に呼び出されていた。
保科副隊長直々の指導——しかも刀主体での近接戦闘演習なので胸が少し高鳴る。
演習場の瓦礫地帯には、うなり声をあげる中型模擬怪獣が数体配置されていた。
動きは素早く、攻撃もかなり強い。
あなたの下の名前は緊張して刀を握り直した
保科副隊長は腰につけた二刀を軽く回し、地面に影を走らせる。
開始の合図と同時に、模擬怪獣が飛びかかってくる。
あなたの下の名前は一歩横にかわし、保科副隊長の真似をして低く構える。
そこへ、後方からの一撃を保科副隊長が二刀で受け止める。
金属と金属がぶつかる、甲高い音。
言われるがまま振り上げると、怪獣の脚が破壊され、動きが鈍る。
数分後、あなたの下の名前は息を切らしながらも、次々と弱点を狙えるようになってきていた。
瓦礫の影から現れた2体同時の突進も、保科副隊長と背中合わせで受け止めていった。
保科副隊長がタオルをあなたの下の名前に投げ渡す。
保科副隊長がニヤリと笑い
と言い、あなたの下の名前の頭を軽くぽん、と撫でた
少し熱を持った頬を隠すように、あなたの下の名前はタオルで汗をぬぐった。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。