土砂降りの中、俺は1人の少女を手にかけた
その子は赤髪の女の子。
俺と同じ青色の目をしていた
だけどその目は濁っていた。
どこか怯えるような
その子は特別だった
物を作れるという不思議な力を持っていた
ただそのせいでいじめにあっていた
許せなかった
目の前で倒れたんだ。たくさん話していたのに
その子の手には真っ青なネックレス
ネックレスを引き金に、その子の心臓は止まった
代償は体の機能が一部奪われることらしい
…どうして作ったのか
どうして俺なんかに
俺が殺したのも当然だ
力のこもった腕はずっと重く、ずっと辛かった
土砂降りの中、誰か来てくれれば助かるというのに
目の前の人を助けたい。
それだけの願いは神様も許してくれないらしい
願いを叶えるのはいつも人間自身だ
父さんの口癖だった
震える手で、救急の電話番号を入れる。
いつも亭主関白の父さんがここまで話すのは初めてだった
助からないかも、不吉なキーワードが頭をよぎる
父さんは初めて俺を褒めてくれた
頭にのる父さんの手のひらは、大きくて、
とても暖かい
あの後、夏は息を吹き返した。
あと一分でも遅ければ、命は助からなかったとのこと
俺は背筋が凍った
人の命はこんなにも脆く弱い物だと初めて知った
同時にこの子は1人にすると死んでしまうのではないかという恐怖がよぎった
夏のそばにいたい。そう思ったんだ
確信していたんだ
夏は異常者じゃなくて救済者だって
誰かを助けられる力があるってわかってた
それから一つ屋根の下で暮らした、
中学も無事卒業して、ネスト試験も合格した
あんなに嬉しい日はなかった
これが、俺と夏の過去
正直、誰にも話すつもりはなかった
この選択が彼女にとって深い槍を刺してしまいそうで怖かった
けれど、もう違う。
夏自らが話すと言った
…過去を引き摺っていたのは俺だけだったのか
BLUE Sapphire 完結……?
シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ 屋根まで飛んで
壊れて消えた
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。