【???視点】
あなたの下の名前さん______のあさんの妹さんのお名前です。
彼女は、この人生を孤児院で過ごしてきたらしい。
感情を表に出すのが苦手で、
男性恐怖症。
きっと、僕のことも相当怖がっているのでしょう。
のあさんのご両親が、外国でお仕事を始めるらしく、
のあさんはYouTuberの仕事を続けたい、
そして、日本の学校で過ごしたい、
という思いがあり、
のあさんが一人で寂しい思いをしないように、と
「孤児の子を一人養子にする。」
という決断をしたそうだ。
のあさんのご両親は、
「のあが決めておいで」
と、言ったそうだが、
というのあさんのご希望で、
僕が
最終的に、このシェアハウスに来るなら、
僕らがのあさんと一緒に選ぶのも
悪くないのではないか、と思った。
すんなりみんなOKしてくれて、
みんなで孤児院に行くことになった。
孤児院に行ったとき、
一目惚れした子がいた。
その子が__________
あなたの下の名前さんだった。
綺麗に整った横顔。
スタイルの良い体。
ロングの黒髪。
全てに惹かれている自分がいた。
でも、じゃぱぱさんが声をかけたとき、
相当驚きました。
あんなにかっこいいじゃぱぱさんに、
「近づかないで」
と言う人がいるとは、思ってもいませんでした。
その後、男性恐怖症と聞かされ、
この子と仲良くなれるかは、
不安でした。
しかし、のあさんの妹さんです。
「きっと、大丈夫。」
自然とそう思えました。
ですが、それでも僕は不安でした。
なので、少しでも仲良くなれるように、
あなたの下の名前さんに向けてのメッセージも込めて、
お花を贈りました。
プレゼントとかなら大丈夫と聞いたので。
一応、手紙も添えて。
手紙には一言だけ
『せっかく、シェアハウスに来てくださったので、あなたの下の名前さんに赤いゼラニウムをプレゼントします』
とだけ、書きました。
赤いゼラニウムの花言葉は、
「 君 あ り て 幸 福 」
あなたの下の名前さんの存在が、
僕にとって、「幸福」に
なりますように。
という願いを込めて、
あなたの下の名前さんの部屋の前に置かせてもらいました。
あなたの下の名前さん、喜んでくれたでしょうか。
by なおきり
前回のお話の続きでした。
みなさんは、わかりましたかね?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。