中也視点
「汚濁」のような力が海月にあるなンて俺は知っていたが見るのは初めてだった。
白色に変色した髪に真紅の目、腕や頬にアザのように広がった模様……
俺は何も出来ずに殺人鬼と化した妹をただただ見てる事しか出来なかった。
傷口は浅そたうだったが海月が動く事に血が地面に垂れている。
俺がどンな奴からも守ってやるって云ったのに……
海月には声も届かない。
其の言葉で海月は寝に入った。
探偵社のおかげで海月は助かったが、海月はその後起きる事はなかった……
首領が部屋から出ていったあと、俺はその場で泣き崩れた。
海月視点
起きなきゃ……
お兄ちゃんに会いたい……
皆に……龍に会いたい……
私がお兄ちゃんを傷付けていた?
私のせいで皆が危険に晒された?
あの時私はどうすれば善かったの?
私が……
わたしが……
ワタシガ……
私……が……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!