第30話

離れる時間
19
2026/02/24 10:34 更新
○○
○○
信用出来ない
その一言で、

全部が止まった。

駿佑は何も言えなかった。

いつも強気なのに。

いつも余裕そうなのに。

ただ、

唇を噛んでた。
道枝駿佑
道枝駿佑
…ごめん
小さく。

初めて聞くくらい弱い声。

でも私は首を振る。
○○
○○
今は無理
それが本音。

好き。

でも、

不安のほうが大きい。
○○
○○
ちょっと離れよ
自分で言いながら、

胸が裂けそう。

駿佑は何も止めなかった。

ただ、
道枝駿佑
道枝駿佑
…わかった
って言った。

それだけ。

追いかけてこなかった。

その日から。

本当に話さなくなった。

LINEもない。

目も合わせない。

屋上にも行かない。

教室で視界に入っても、

知らない人みたい。

周りも察する。
モブ
モブ
あれ?最近あの2人…
噂もすぐ消えた。

時間が少しずつ進む。

テスト期間。

体育の授業。

何事もなかったみたいに日常は流れる。

でも。

ふとした瞬間。

笑い方。

横顔。

声。

全部、覚えてる。

放課後。

窓からグラウンドを見る。

駿佑が走ってる。

汗かいて、
真剣な顔。

あの顔、

好きだったな。

胸がきゅっとなる。

でももう、

簡単には戻れない。

一方、駿佑は。

友達に聞かれても、
道枝駿佑
道枝駿佑
あいつとは何も無い
って言う。

でも帰り道、

何度もスマホを開いては閉じる。

送れないメッセージ。

消して、

また打って、

消して。

好きなのに。

大事なのに。

間違えたのは自分。

だから、

今は追えない。

時間だけが過ぎる。

でも。

本当にこれで終わると思う?





















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