君と出会うために100回くらい転生した、が口癖な人間が居た。もちろん、ある人にだけの。
そのある人は、そう言われる度に微笑んで、
そうなのね、ありがとうと返す。
それは見ていて微笑ましいものだった。
いつもそうなのね、ありがとうと言ってくれる人が居た。自分だけにだ。
毎回そう返される度に、胸が高鳴る。
きっと、自分はこの人に恋をしている。
そう思えた。
そう思える程、綺麗な人だった。
本当に、綺麗な人だった。
いつも、私を殺すために100回は転生した、が口癖の人が居た。その言葉を何回聞いたのか、それは覚えきれない程だ。
その100回分も殺されているけどね、と思いながら
いつも言っていることを言う。
それだけで
今日は終わった。
という達成感がみなぎる。
私は"光るもの"だ。
時に、持ち主から取り上げられてしまうが。
今日も服の中で寝ていた。
本当に退屈だ。
この中は狭いし暗いし硬いし良いことは無い。
自分の光で光るのかって?
太陽じゃあるまいし、そんな事はない。
ただの、刃のついた棒だ。
語彙力さよなら










編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。