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第1話

エピローグ
256
2025/05/01 13:00 更新



















求める価値のあるものはみな、手に入れた瞬間に失うことが約束されている。




いつだって、私が手に入れた幸福は手をすり抜けていった。




クラスで人気者のあのコはいつも幸せそうなのに、私は幸せを手に入れることができない




人はみな、生まれたときから平等じゃないのか




明けない夜はないんじゃなかったのか




散々、悩んだ。啼いた。叫んだ。助けを求めた。




でも、それをしても社会は、人は、一つもこっちを向いちゃくれない。




たかが小さい女児の言葉になんて見向きもしてくれない。




話を聞いて、手を差し伸べちゃあくれない。




そうやって、私は「我慢」を学んだ。




何かを鈍感にしないと、私の生きる目的、存在意義、死んではいけない理由を、探せなくなってしまうから。




「一人で生きていくこと」を学んだ。




誰も手を差し伸べてくれない中で、逆光の中で人々の批判が集まろうが、石を投げられようが、




誰も守っちゃくれないことを知ったから。




_
なにか、助けられることはないんですか?





「あなたを助けたい」




私の物を捨てたあなたは私の過去を知って絶句してから、そう言った。




私の冷たい手を暖かくてたくましい手で包んでくれたよね。




その手の感触は今でもフラッシュバックしているよ。




本当に、最低だ。




握られたその右手の感触を確かめるように開閉した。
















嫌われ者の過去事情_________開演











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