超絶GANDAした後なのに、息切れしなくなっていたのはちょっと驚いた。屋上に行くことが最近増えていたからなぁ…とか考えながらドアを開けた。
屋上はなんとなく彼のテリトリー化してる気がしたので、丁寧にノックもする。
彼はゲームをしていたらしく、うちが来たと分かると、コントローラーを持ったまま固まっていた。
どうやら先程教室にいたのは気づかれてたっぽい?
よし…。なら都合がいい…
言うぞ…言うぞ…
単刀直入に「さっき何で逃げ出したんスカ?」とか聞くのも怖かったので、適当に誤魔化した(下手くそ)。
本人はちょっと引いてるみたいだけど、そんなのマ○メロわかんなぁい☆
まぁ、徐々に話を詰めていこうという立派な作戦なのだ。(計算は裏切らないスチャッ…)
この時私は悟ったのだ………
話を徐々に進められるほどコミュ力が無いと言う事にな!!(当たり前)
あぁ…陰キャの悪いところ全部出てるよ。
正直さぁ、この人も迷惑だろこんな奴が隣にノコノコやって来てさ…。
どうしよ…そっと塵になろうかな(遠い目)。
自分の世界に入り込んでたもんだから、いきなり話しかけられてびっくりした。お互い様だったけど。
突然の爆弾投下に分かりやすく反応してしまった。
そしてしばらくの沈黙。なんとなく気まずい雰囲気になってしまった。
どうしよう、なんて言えば。確かに心配は少ししてる。けどよく考えてみればちょっと関わっただけなのに、勝手に心配して駆けつけるとか、おせっかいすぎんか?
やばい、人付き合いが無いからどんなものが地雷かも理解出来てない。そもそも人の事情に首突っ込んで解決出来る能力も無いだろ。
馬鹿だ私。
もう、立ち去ろう。てか、立ち去った方がいい。
驚いて顔を上げると、彼は昨日ジュースを奢った時よりも悲しそうな、泣きそうな顔をしていた。でも、声は無理をして怒ってる感じで…
いや、それよりも。この人は私に首を突っ込んで欲しくないとかで怒ってるんじゃない。私の身を守って欲しいが為に怒ってる……ように感じた。
……この人、自分は不良だって言い張るクセに
顔を上げると、目の前に縋り付くように彼の顔が。
うわっ、綺麗な顔…いやいや。そうではなく。
そう頷いて少し顔を和らげる彼。
ふざけた会話にしてしまったけど、呆気に取られて笑う気すら起きない。
だって、私も人に『来て欲しかった』なんて言われたこと…
言われたことっっっ…
一瞬で嬉し泣き飛んだぞ。涙かえせ。
苦しそうな笑顔を作って彼は言った。
そう言い終わった後、逃げるように寝袋に包まろうとする彼を、自分は無意識に掴んでいた。
そして耳に着けていたヘッドホンを言葉をよく聞こえるように取りあげて、思いっきり言ってやった。
そう捨てゼリフを吐いて、全力で階段を降りていった。
何であんなに口が回ったのかもわからないし。
意味不明なことを喋ったのかもわからない。
ほっとけなかった。それだけで、
見えない誰かの意見なんて気にせずに、本音をぶつけれたんだ。
あなたが去った後、彼は先程まであなたがいたところをただ呆然と眺めていた。
もう人に巻き込まれて欲しくない。逆に自分も不幸を被りたくないから、離れるように忠告しようとしたのに、この有様である。
ヘッドホンが取られて、スースーする耳を擦る。
「明日も来るからな」という言葉がただ残っていた。
馬鹿なんじゃねぇの。と思った。その後、明日はどんな感じでやって来るんだろう。と思ってしまった。
たぶんこれは自分にだった。
来て欲しくないのに、来て欲しいなんて思う自分に。
ナマケモノ投稿作者
ペースが乱れてきてると思います。m(_ _;)m












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。