前の話
一覧へ
次の話

第4話

第4話
107
2026/04/05 23:22 更新

岩本照
・・・・・・・・・・・・!
深澤に逃げろと言われて逃げていた岩本だが2人の戦いが見える位置で建物の影に隠れて見ていた。

偶然助けた少年・・・深澤がまさかの光の戦士の1人だった・・・


そして彼を襲っている謎の少年も・・・

かつてこの世界で起きていたこととまさしく同じことが起きている・・・

もはや岩本は信じられず動けずにいた。
バルド
これで終わりです。光の戦士さん。
深澤辰哉
・・・・・・・・・っ。
冷たくオレンジ色の瞳を倒れている深澤に向けて静かに話しているバルド。

このままでは深澤は滅ぼされる。
岩本照
・・・くっ・・・!
岩本は唇を噛み締めながら両手を強く握りしめる。

・・・目の前で人の命が消えるのなんて見たくない。

・・・彼を助けたい・・・

・・・だが岩本は動くことができなかった。
岩本照
・・・俺に・・・できるのか・・・?
(このまま動かないか?)
岩本照
・・・・・・・・・・・・!
動けずに自問自答を繰り返していた岩本の頭の中にどこからか誰かの声が響いてきた。


(このままだと彼は負けるぞ。また目の前で人の命が消える。・・・あの時みたいに。)



不思議な声の言葉を聞いて岩本は自分の過去が頭の中に蘇ってきた。










岩本は神社で産まれ育った。

神主である父は厳しくもあったが優しく岩本のことを育ててきた。

母も厳しい人ではあったがその優しさで岩本のことを包み込んでいた。
岩父『照。お前は好きなように生きろ。私の後を継ごうなど考えなくてもいい。』


岩母『この子たちを守れるように強くなりなさい。照にはそれができます。』

岩本(子供時代)『分かりました!』


岩本の神社では闇に襲われて身内や住むところを失くし独り身だった多くの子供たちを神社で引き取り面倒を見ていた。



岩本はその子供たちはもちろん、みんなが平和に暮らせる世界にしたいという強い気持ちを持っていた。

毎日身体を鍛え上げて子供には似合わない強靭な肉体を作り上げて、また、素振りもして剣技を磨いていた。






・・・だがそんなある日・・・




怪物『ぐわあああああああああああああ!』
突如岩本が住む神社にも化け物が多数現れて攻撃したきた。
神社に響く子供たちや近くの街に住む人々の泣き叫ぶ声も聞こえてくる。
岩本(少年時代)『くそ!化け物!俺が倒す!来い!』

岩本は刀を振るい、化け物たちと戦うがまだ子供の岩本では化け物に適うはずがなかった。


岩父『照!逃げろ!』


岩母『早く!照!貴方はは生きるのです!』


岩本(少年時代)『父上!母上!』
子供たちを化け物から守るために目の前で父と母は化け物の攻撃を受けてしまった・・・

そして子供たちも街も・・・全て消えた・・・。
岩本(少年時代)『・・・くっ!』


ボロボロの身体で逃げていた岩本は力が抜けて膝から地面に座り込んだ。


岩本(少年時代)『・・・何が守るだ!・・・何が世界を救うだ!・・・俺には・・・何も出来ない・・・』

雨が落ちてきて岩本の身体にも容赦なく打ち付けていくが岩本は立ち上がることができなかった。






岩本照
・・・俺に・・・何ができる・・・
かつての出来事を思い出していた岩本。
(・・・ではなんの為に努力をしている?何も出来ないと思っているのになぜお前は未だに身体を鍛えて刀を握っている?)
岩本照
・・・それは・・・
誰の声なのかも分からない声に問われて岩本は改めてどうしたいかを考える。
自分が未だに強くなろうとしている理由はやはり父と母の言葉が大きかった。

自分の好きに生きろと言ってくれたこと。

強くなってみんなを世界を守れるようにと決意した岩本を優しく見守っていてくれたこと。

失ってはしまったがやはり岩本は誰かが傷つくのも悲しむのも見たくはなかった。
岩本照
止めろ!
バルド
・・・誰ですか?
深澤辰哉
・・・・・・・・・・・・!
気がついたら岩本は2人の所まで行っていた。

プリ小説オーディオドラマ