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第1話

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2024/06/11 11:39
目の前に広がる謎の光
🐟
此れは……
何事か解からず呆然としていた。こんな事…そうそう起きない
………………!
🐟
拙い…!
動こうとしたが、震えで足が動かなかった。私にこんな事があるのか。自分でも信じられなかった。
🐯
太宰さん!!
敦くんが私を扶けようと手を伸ばす
すまないが……受け取れないね
🐟
敦…くん…
???
………さん!
誰だ…?誰かが私を呼ぶ声が聞こえる…
???
お……………さ……!
???
おっさん!!!
🐟
ん………
🐟
眩し?!?!
しばらく眠っていたみたいだ。光を見たのは久しぶりのだったのでとても眩しかった
???
此処で何やってんだ‥手前。
🐟
ん。、君は…
🐌
俺は中原中也15歳だ。
🐟
15歳でその身長?ちっさ。
げしっ
胸蹴られたァァァ!痛い、1発KO☆
🐌
おっさんは
🐟
私は太宰治。おっさんじゃないから。これでもぴっちぴちの22歳だから。
🐌
ふん。老けてんな
こんのガキ!まあ?私はそんな子供の挑発にノルわけないから?許すけども!老けてるだなんて!うま〜くナンパしたらラブボだっていけちゃうんだから!!
てか此処何処。私は周りを見渡した
🐌
なにキョロキョロしてんだよ太宰
🐟
君ぃ敦くん知らない?
🐌
敦ィ?ンな奴知らねえよ
わお…中指を容易く立てちゃう♡
最近の若者は…全くもう……
🐟
ほらあ耳もふもふで人虎で前髪ガタガタの…
🐌
知らん
🐟
はァ…困ったなあ今年も色々あったもんだ
🐌
今年ぃ?まるで正月から10ヶ月程経ったような物言いじゃねえか
🐌
今年は始まったばっかだぜ?
中也がそう云いながら目線をすぐ隣にあった看板に移した
其の看板はーーー……
    「新年初!!駄菓子みくじ」
と書いてあった。
🐟
何…?
🐟
中也!
私は咄嗟に聞いた
🐟
此処は何処で今は何年なんだ!
🐌
は…?此処は横浜で今は――――年だぞ?
7年前…?
🐟
7年前かあ………まあいいや!面倒くさいし!!中也!一緒にお出かけしよう!
中也が眉間にシワを寄せて引いている…
🐌心
誰が此奴と……
うわ〜考えてることわかる〜
🐟
ねぇ〜行こうよ〜
🐌
やだ
🐟
ケチ!蛞蝓!中也ー!ちゅ~や~センスクソダサくん!おーい
🐌
あーもう!煩えなあ!わーったから!その代わり全部手前の奢りな!
🐟
やだよおこれだけしか持ってないんだから
私はポケットから金を取り掌に広げた

251円。
🐌
オラ行くぞ
中也が私の腕を引っ張る飼い主がいやいやないている犬のリードを引っ張るように
今は偶々中也が飼い主だったけど次からは私が飼い主なんだから
🐟
ああ〜あんなこと云うんじゃなかったあ
🐌
煩え
🐟
いよーっし!先ずはご飯でしょ!
🐌
楽しんでんじゃねえか
🐌
まぁ…手前は水しか飲めねえがな!
🐟
あばばばばばば
随分金を使った…
中也の片手には100円相当するジュース
それに…50円するサングラスを掛けている……いるかそれ
🐌
おい太宰!クレーンゲームあるぜ!
こう見えてゲーセンはよく行ってたからな1発で取ってやるよ!
おお―!鯖のぬいぐるみ1発取り!お見事!


じゃなくて…
🐟
私の金があ
🐌
やったぜ!見てたろ太宰!
🐌
あっちも行こうぜ!
🐟
ちょ…中也あ…
???
きゃーーーーー!!!!
???
子供がー!!!
かぁ サ ん
子供が海賊船の遊具に吊らされている
好奇心でスリルのある処へ行き足を滑らせ、服を引っ掛けたのだろう。
🐟
あらら〜困ったね…
ビュン!!
私の隣を何かが素早く通り過ぎた。そのせいで髪がなびいている
🐟
嘘でしょ…
中也が宙に浮いていた。
🐟
異能なの…彼れ…
宙に浮けるのだから勿論子供のもとへ行けるので、子供を落ち着かせる為に会話をしている
🐌
――!――――――
🐟
あ…
少年が笑っている落ち着かせることができたのだろう
中也が少年を抱いた。
此方へ向かって降りてくる
🐌
ふぅ…おらよ
ありがとう!
ーーー!!
お母さん!!
また…怖がらずに乗ってくれる?
うん、!だって僕強いもん!お兄ちゃんが云ってた!
🐌
手前は強い。痛いことや苦しいことがあったってまた立ち上がれる
だから…また此れに…乗ってくれるよな
って!!
~~~~~~!!ありがとうございましたあ!!!!
🐌
おうよ!
🐟
………
🐟
君の異能って重力操作なの?
🐌
ん?嗚呼。触れたものの重力のベクトルと強さを操ることができるンだ
🐟
へぇーー
私が感心していたら中也の肩に蝶々がとまった
🐟
おや…
何処からか来たのだろうか
ふと…中也は時計を見た
🐌
あ"ァ?!もうこんな時間じゃねえか!!
🐌
おい行くぞ
中也は私の手を掴み飛ぼうとした
🐟
え?!ちょ…それは無理あるかな。!
ふわっ



あれれ?ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー飛んでる
🐟
あの…中也…
🐌
あ?
🐟
私には触れた物の能力を無効化する異能力があるんだけど……
🐌
……何で飛んでんだよ…
🐟
其れぐらい解ってよ馬鹿!異能が発動してないの!
🐌
成程……あ
🐟
わあ…
目の前には色とりどりの花が咲く丘があった
🐟
綺麗…
とっ…
🐌
俺はなあ今羊ってとこに居んだ。おかげで毎日楽しいぜ。笑顔だってある。
🐌
なァ…太宰は今頃――――
風が吹き花びらが舞い中也の髪がなびく
あ……ーーーーーー








綺麗………








🐌
何してたんだ。
🐟
……えっ?!アッ
見惚れていたのであんまり質問を聞いていなかった
🐟
えっと…
中也が優しく微笑んで私の答えを待っている
🐟
今頃…荒覇吐事件だなあ…
中也の方をちらと見て様子を確認する。
良かった機嫌を崩されていないようだ
🐟
あんな大事…一人でこなすなんて無理あるよ。
🌳
荒覇吐はもう死んでいたよ…
🐟15
はぁ?!
🐟
其の時はもう死んでいたのだけど……
沈黙が続く
🐟
中也?
中也から反応がないので咄嗟に振り向いた
🐌
ァらハ吐……キ?
ハッ!!
🐟
中也!!!!!
🐌
だざ………
中也が涙を流す
🐌
い…
太宰の名前を云い終わったと同時に何かが丘を飲み込んだ

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