まどかside
ここは病室
どうして僕がこんなところにいるのかはわからない
目が冷めたらここにいた
急に頭が痛くなって…、気づいたらここに
そして…、近くにいる男の人達、僕の友達らしい
今は、僕の調査結果を聞くために来た、って言ってた
僕からしたら知らない人だし…、
でも……懐かしい感じがする。あの関西弁のお兄さんは
他の人も…懐かしい感じがするけど…っ
看護師さんが関西弁のお兄さん、誠一さんに紙を見せた
僕にも見えるようにしてくれた
あまりにもひどいと稀に記憶喪失ができる
これに直ぐに目が止まった
僕はこれで…記憶喪失になった…らしい
思い出せないから何もわからない
誠一さんは…、僕の記憶が戻ることを望んでいるらしい
前までは健三さんも来ていたけど、今日はいない
多分、…僕が記憶を失ったことに関係がある…んだと思う
よくわからないけど、
この人は僕のほしい言葉をすべてくれる
どうしてだろう…、すっごく懐かしくて…
暖かくて…
大好きな声…
思い出したいのに思い出せない僕…
はやく…、大切な思い出を…思い出したいよ
“まだ、告白の返事もしてないのに”
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。