ーハル視点ー
ん〜…
これは…この状況はヤバイ…
|д・)チラッ
とあるホテルの一室のベランダに向かいながら、俺は考えていた
ガラガラ(ハルがベランダから出ていく音)
部屋に戻ると俺は、近くにあった大きな椅子に深く座った。
茶色の革の椅子だ。
座ると深く身を包みこんでくれた
一人用にしては随分大きい椅子だな…
それ…にしても。
深く反省している。
電話が来てすぐにこのホテルに逃げこんだ。
一晩この部屋に泊まることになった。
…絶対に会いたくない相手なんだ。絶対に…
ホテルに逃げて会わないようにする程に。
すぐに学校の用意と一晩泊まるのに必要な分の荷物だけ持って来た…
となると一緒に住んでるあなたも一緒来ることになる。
主のいない家で1人留守番させ、それどころかあいつに会わせるなんて訳には行かない。
突然来たから部屋が無いかもしれない…とは考えてたが、、、くそっこんな事態になるとは。
…1つ部屋が空いてるとの事だった。
そうして、、、あなたと2人でこの一部屋に泊まることになった。もちろんの事お金は全て俺。ウッなかなか痛い出費だ。
ごめん…。
呆れた様子であなたはこちらを見て言った。
そう言ってあなたはあくびを見せた。
目だけ動かして視線を時計に置くと、時計の針は2時を指していた。
そりゃ眠い。
無理に決まってんでしょ…
いくら俺でも理性が…保たないって!!
あなたが案外粘り強いっ…!!
てか…
駄目だこの子ピュア過ぎる…!!
これはピュア…、なのか?
…無防備過ぎんだろっ!!
モゾモゾ(あなたが寝ようとしてる)
ちょっと拗ねてる…?w
そんな…“初恋”の相手なんか、と、、、
ま、もう遅いし…
寝るか
あいつの件は…
また明日考えよう…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。