ツバキ_____現本名・木白路 椿。
彼女は元捨て子であった。
そして裏路地に捨てられていたツバキを、拾ったのは。
ツバキは声がした方を振り返る。
いつの間に着いきていたのか、後ろにいたのは
先程別れたはずの武装探偵社社員、霜月 あなたの偽名。
ツバキの住むマンションの手摺に体重をかけ、
得意気そうにニヤリと笑った。
ツバキは否定することなく、
何も言わずにその事実を肯定とする。
ツバキは目の前の女を凝視する。
あなたが一歩、ツバキに近づく。
あなたがツバキに近づいていく毎に、
ツバキの表情が固くなる。
「まーそうなんだけど」あなたはツバキから一歩引く。
「大丈夫」あなたが言う。
あなたがそう言い切ると、
ツバキは少し瞠目してから、クス、と笑った。
覚悟を決めたように、ツバキがあなたの目を見る。
"暗い光の差す世界へ"












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。