第105話

No.105
17,776
2020/10/03 06:51
オールマイト
やはり君はまだまだ青二才だ。死柄木!
死柄木弔
はぁ!?
オールマイト
ヴィラン連合よ、君らは舐めすぎだ。少年少女の魂、警察の弛まぬ操作を!そして、我々の怒りを!








そっか。





オールマイトを含む、他のプロヒーローや警察は、私たちが思っている以上に早く操作を進めていたんだ。







オールマイト
ここで終わりだ、死柄木弔!
スピナー
オールマイト!これがステインの求めた、ヒーロー...!








下で転がっているワニかトカゲかよくわからない、緑色のヴィラン。





またステインがどーのこーの言ってるけど、そろそろうるさい。







死柄木弔
終わりだと、?ふざけるな、始まったばかりだ...!








死柄木が立ち上がる。







死柄木弔
正義だの平和だの、あやふやなもんで蓋された、この掃き溜めをぶっ壊す。そのためにオールマイトを取り除く。ここからなんだよ...!








死柄木弔は、なにがしたいのだろう。





あの氷のように冷たい眼差し。





あれは、まるでなにかを強く恨んでいる者のような瞳だった。





なんでそこまでして、ヒーローを嫌うのだろう。





疑問で仕方がなかった。







グラントリノ
なあ死柄木、聞きてえんだが、お前さんのボスはどこにいる?








だけど、死柄木は答えない。





なにかあったのかな。





普通に考えて、観念したようには見えない。







死柄木弔
ふざけるな...ふざけるな...!
オールマイト
やつは今どこにいる?
死柄木弔
失せろ、消えろ...!








なに?





なんか、様子が変じゃない?







オールマイト
死柄木!!
死柄木弔
お前が、嫌いだーーーッ!!!








死柄木が叫んだ、次の瞬間、なにもないところから脳無が姿を現した。





2匹に続けるようにして、部屋のあちこちから脳無が湧き出てくる。





どうして?





黒霧は気絶しているのに。





と、







あなた
う...っ
爆豪勝己
あなた!








猛烈な吐き気に襲われる。





なに、これ...!





思わず膝をついた。





気持ち悪い、気持ち悪い。





視界がぼやける。







爆豪勝己
おいあなた!しっかりし...っ!!








ぼやける視界の中で、僅かに見えたもの。





それは、爆豪くんの口から吐き出された、黒いヘドロのようなもの。





それはどんどん出てきて、爆豪くんの体を包み込んだ。







あなた
ば、くご...!
オールマイト
爆豪少年!轟少女!








私の体を、あのヘドロのようなものが包む。





オールマイトの声を最後に、私は気を失った。

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