第4話

第三話
56
2022/08/29 14:30 更新
僕は輝崎結留17歳。普通の高校に通う普通の高校2年生。今日はただただ親戚の集まりでここに来た。が、なぜか今お怒り状態の従兄弟(?)にものすごい力で手を引かれている。
もっとも、僕を見つけた途端上機嫌になったのでそう怒っているようには見えないが。

「あ、あの!」
「んー?なによ」
「ど、どなたですか!」
「だかられーちゃんだっつってんでしょ〜?」
「れーちゃん…れーちゃん?」
「無理に思い出そうとしなくていいよ。今のイメージで接してくれれば。」
「は、はい…。」
〔れーちゃん〕という響きは聞き覚えあるのだが、どうやっても思い出せない。向こうの仕草からして、仲が良かったと思うのだけれど…。従兄弟で気が強いお姉ちゃんなんて、いたっけ…。
というか、こんなにずけずけ進んで、行くあてはあるのだろうか。
「えと、どこか行くあてがあるんですか?」
「あるに決まってるでしょ。あんたと違って何回もここ来てんだから。あと、敬語使わなくていいから。ほら、ついた。」
〔れーちゃん〕が足を止める。
古めかしい古民家の中で、さらにオンボロな部屋だ。
〔れーちゃん〕がかなり力を入れてその戸を開ける。
ゴゴゴゴゴゴ…と石でも動いたかのような音を立てながら、その部屋は姿を現した。
…汚い。
中からはムワッとした生暖かい臭いが漂い、少し咳き込んでしまう。
あらゆるものがごった返していて、何というか、綺麗好きには中々きつい光景だ。
〔れーちゃん〕は自信満々な顔で話す。
「どう?」
「きt」
「これが"私達"の秘密基地よ!!」
…また遮られた。
「てことで、改めて自己紹介するわ。
あたしは一ノ瀬麗華いちのせれいか。れーちゃんでいいわよ。あなたのお父さんの、お兄ちゃんの子供。
結留は覚えてないみたいだけど、ちっちゃい頃は本当によく懐いてくれたんだから。れーちゃん、れーちゃんって可愛かったなぁ…。
まぁ、覚えてないなら覚えてないで普通に接してくれればいいよ。
とりあえず、今日はよろしくね。」
「はい。よろしくお願いします。」
「だーかーらー敬語使わなくていいって。
で、どうする?暇つぶしになんかしようよ。」
「いや、その前に」
ゴゴゴゴゴゴ…
「掃除がしたい。」そういう前に、部屋の戸が開かれ、体格のいい好青年が姿を現す。
「おい麗華。そろそろ戻らないと、またどやされるぞ。」


















追記
手違いでチャプターの順番がおかしくなったので削除・再投稿させていただきました。
ご迷惑をお掛けして大変申し訳ございません。
今後も大従兄弟姉妹同盟をよろしくお願いします。

プリ小説オーディオドラマ