前の話
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この世界にはパラレルワールドという世界が存在していると言われている。そして宇宙に地球が複数存在しているという説もあるらしい...
そして複数の地球を転々と移っているかもしれないと言われていることもある。
もし本当にこのような世界があったとしたら、どのような物語ができるのだろうか____________
[現実世界]
あぁ喉が渇いた、と言って森野は炭酸水の口に流し込んだ。
空になったペットボトルを壁に投げつけ、森野は頭を抱えた。
「なぜこんなことに...」
このままうつむいたまま、森野はだるまのように動かなかった。
うぅ... と唸って体を起こしたら、もう午後2時だった。
目覚ましのアラームの聴こえない僕にとってはいつものことだ。
お腹が空いた。3日前のコンビニのおにぎりを食べた。味は悪くない。
僕は深呼吸をすると、洗面所に向かい歯磨きをした。
歯が黄色い。
しっかりと10分入念に磨いた。
少し気分が良くなった。
森野はタンスの下のかごに入った、ホコリのかかった求人雑誌を開いた。
首を傾げ、机に投げた。
なかなか良い仕事が無く、自分の欠点も知っている森野はやはり自営業が
良いとは分かっていた。
でも、自営業って言ったって音を失った自分には店はできないとは分かっていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。