暗い廊下を、ボーイくんと並んで歩く
え…気まず…
なんだろこれ、
なんか言った方がいいのかな
さっきから、視線は感じるけど
何も言ってこない…
もしや言えないほど
メイク崩れてるとか?
ウォータープルーフのマスカラ使ったけど
アルコールでしょ、?
落ちてるかな……、
何か反射しそうなものを探すけど
見当たらない
しまった
つい、素で聞いてしまった
ボーイくんは
案の定ぽかんとしてる
きゅっと口を閉じたかと思うと
目をあっちこっちさせてる
おどおどした態度に
よく動く目
人見知り?
この世界で…?
見た感じ、すごく幼そうに見えたけど
未成年、とか?
おっぱに限って
未成年を雇うなんてこと、絶対ない
アホらしい考えは忘れよう
それより、気になったのは…
あの子の見た目。
泣いたあとで目が赤いのはわかる。
でも、あのクマ……
それに、細い、と言うより
やつれてる?感じ…
直感で考えちゃったこと、
気のせいだといいな。
衣装室に戻って
備え付けのシャワーを浴びて
私服に着替えると
ドレスの不快感と
目の痛みは大分引いた
ウィッグ、ちょっとぎしぎし言ってる…、
買い替えなきゃかなぁ…
おっぱは今日
本店で大事なお客さまのお相手を、
してるはずじゃ…
その為だけに、
帰ってきてくれたの…?
うちのおっぱは
やっぱり最高です…ㅜㅜ
あ、これ
分かんないときのおっぱの表情ㅎㅎ
私は、さっきあったことを
簡潔にまとめておっぱに話した
ほーっと息をつくおっぱ
でも私には、
引っかかることがまだある
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!