そんなある日、テヒョンと待ち合わせた私は、駅で
イヤホンを落としてしまう。
そのイヤホンを拾ったのはグクだった。
私を見て逃げるようにその場を去るグク。
必死に追いかける私は、
「今は何をしているの?」
などと問いかけるが、グクには届かない。
ついに、グクの腕を取って私は自分に振り向かせ
る。
だが、グクの表情は悲しみに暮れていた。
そして、なぜ別れを告げたのか、どれだけ自分が私
を思っていたかなどを、手話でまくしたてるグク
しかし、今度は手話を知らない私には届かない。
思いが通じ合わない2人。
私の手を振り切って去るグク
私はその場に呆然と立ち尽くことしかできなかっ
た…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。