FILE.2 南杯戸急行転落事件
日本人には難しいけど、寂しいとかいろんな感情を素直に言える人は、生きるのが少しだけ楽なのかもしれない
僕は高校生探偵榛葉日向。
生徒会長蘭大和の全国大会を見に行った後、怪しげな殺人事件に隠された暗号を目撃した。
暗号を解くのに夢中になっていた僕は、帰り道、背後から近づいてくる何者かに気づかなかった。
僕はそいつから間一髪逃げ切り、家に帰ったら…
恐らく犯罪組織のブラックリストに載ってしまった。
榛葉日向の居場所がバレたら、また命を狙われ、周りの人間にも危害が及ぶ。
俊さんの助言で身を隠すことにした僕は、谷川家から出ず過ごすことになった。
エルさんは、またFBI本部のあるアメリカに発った。
_____昨夜。
黙々と荷造りをするエルを後ろから抱きしめた谷川は、彼女の頬に自分の頬を擦り寄せた。
ぎゅっと力が強くなる。
エルは手を止めて、谷川の方へくるっと向きを変えた。
なぜ日向が狙われているのか。
なぜ谷川と佐藤は狙われていないのか。
…今日の被害者の男は一体、何者なのか。
全てが分からない。
ただ、脅威だけが近くにある。
カタン、と音がした。
日向の日本の両親は、とても優しい。
FILE.2 南杯戸急行転落事件 ー完ー















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。