〜zm視点〜
正直母さんとまた会えることまできたのに、
黙って隠されたってことは悲しい。
でもそのロボロは
実の父を先生と呼ぶ事しかできなくて、
ひたすら遊ばずに学んできたんだ。
ロボロの方が辛かっただろうに。
その上で、ロボロは俺を拾って育てて、
守って、強くしてくれたんや。
ロボロの言う「生きる術」を俺にも教えてくれた。
ロボロが言った、
暗殺や殺し、ピッキングなんかも、
全部俺はロボロから教わっていた。
ロボロに会ったっていう記憶すらも無かった俺を、
捨てるのもできたのに、
それでも一緒にいてくれた。
そっちの方が何倍も嬉しい。
ロボロの戦い方は綺麗だ。
舞うように戦場を駆け抜け、
殺される側もいつの間にか死んでいる。
そんな戦い方はまだ出来ない。
洗練された無駄のない動きはまだ俺には難しい。
だからそれを教えてくれるまでは逃さんで。
こんなんでロボロから離れてかわけないやろ。
zm「全く悲しくないってのは嘘になるけど、
でも、それ以上にロボロと今、
ここにいれるってことのほうが俺は嬉しいで」
馬鹿、ここまでずっと不安だったんだろうな。
バレたら俺が怒るとでも思ったんか。
何年の付き合いやと思ってんねん。
母さんよりも一緒にいるんやぞ?
ロボロを優先すんに決まっとるやんけ。
でもそれって、
ずっと嘘つき続けてまで一緒にいたいって
思ってくれたってことやろ?
そうやったらええな。
rbr「そう、なんか」
zm「そうに決まってますやん」
拍子抜けしているロボロを少し明るく励ます。
ロボロの顔を隠しているお面を少し横にずらす。
お面の下から覗いたのは俺の大好きな相棒の瞳。
普段の相棒の鮮やかな美しいマゼンタの瞳は、
鋭く、強い光を宿しながらも、
優しく、
儚く、
生き生きとしている。
それでも、
何年もつき続けた嘘をつかなくなくなって、
俺に真実を言って、
それでも
俺がロボロを突き放さなかったからだろうか。
自惚れかもしれないけど、
鋭く強い眼光も、
柔らかく、
安堵に包まれていて、
少し潤んだ瞳は戦場の瞳とはまた少し違う。
どんなロボロでも俺の相棒であることは
変わらないのだから、安心して欲しい。
ロボロは唯一の相棒だから。
rbr「んふ、そうかぁ」
ようやく飲み込めたのだろうか。
zm「ロボロの相棒は俺だけやもんな!」
rbr「ふふ、せやな!」
大切な大切な俺の相棒、
頼むからまだ一緒にいて欲しい。
嘘でもいいからロボロの相棒は俺だけがいい。
rbr「じゃあまた殺りますかぁ!」
zm「ひひっかかっこいやぁ」
rbr「おぉん?
あんさんいい加減俺に勝ったらどうや?」
zm「絶対やったるわ!」
美しい二輪の花はくるりくるりと空を舞う。
赤い花を咲かせながら戦場で踊る。
誰も二人に手を出せない。
足音の一つも立てず、
洗練された美しいと感じさせるほどの動きで
ナイフで、弓矢で、相手を仕留める。
二人の瞳がきらりといっそう輝き、美しく光るのは
戦場だけで、血に飢えた狼のようで、
誰も止められない。
その姿は、
戦場の主役は自分だと、
証明しているかのようだった。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!