「ついに、だね。ジェミナ」
「うん…」
ジェミンの親友であるジェノが目を三日月にして優しく微笑む
少し緊張しながらも笑顔で頷くジェミンにメンバーは優しい雰囲気で満たされていく
narcissism が完成した時、メンバー一同はおめでとうという声で溢れかえっていた
ジェミンがデビューする前から夢は写真展を出すことだ、と言っていたことを思い出しながらヘチャンは喜びと達成感に満ち溢れた空間を見渡す
7年間のメンバーの愛のこもった思い出の写真たちに息を吐く
「ほんとにすごいな、」
ヘチャンは小さく呟けばジェミンの方へ視線を戻す
心の底からおめでとう、という言葉が出そうになった時、ヘチャンは固まった
「………」
ジェミンが笑っていない
ジェミンたった1人だけ、愛想笑いのような微笑みをしている
口角は上がっているけれど決して楽しそうでなく、みんなが写真を見て感嘆の声を漏らしている時どこか不満げな表情がチラチラと見える
少しヘチャンのモヤっとした心が大きくなっていく
何が不満なのか、夢を叶えられたのに楽しくもなさそうで
誰も見ていない時だけに合間見えるその表情に
何も言わないジェミナに
少しだけ腹が立った
なぜそんな顔をするのか
なにを思い詰めてるのか
少しぐらい自分の気持ちを言えばいいのに
心から笑ってないところが
なんだか隙がなさすきて
「気持ち悪、」
思わずぽつりと呟いてしまった
けど幸い誰も気づかなかったようで各自話で盛り上がっていた
ヘチャンはほっと胸を撫で下ろせばみんなの会話に入っていった
ただ1人、静かに聞いていたことに気づかずに












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!