メンバーを見送って数分。
すでにるなは暇を持て余していた。
船を守ることが仕事なこの役職は、
危険にさらされることがない限りはすることがない。
もちろん危険はないに越したことがないが、
やるべきことがないのも悩みどころだ。
この退屈さに毎度耐えていたなおきりは流石だなと
るなは感心する。
良くも悪くも、時間はたっぷりある。
なにをしようか迷えるほどに。
宝の地図だったということもあり、
メンバーが船に戻ってくるのには
相当時間がかかるだろうと、予想がついた。
なおきりの仕事は、この船で待機し守ること。
現在進行形でこなしている。
船医のるなは、ここに来るまでの航路で
すべての仕事を終えてしまった。
医療道具の整理や医務室の掃除を終えた今、
することがなくて困っていた。
なかなかこの2人だけになることはない。
少しの沈黙が流れた後、なおきりが口を開いた。
納得がいかないような表情を見せるゆあんは、
足元の石ころを蹴りながらグチグチと呟いていた。
なかなか話し合いが進まなかったため、
各班の代表同士がジャンケンをして
勝利した班から順に選べるようにした。
どぬくともふとゆあんが勝負した結果、
ゆあんが1人負けしたという訳だ。
るなが船に待機することで、
もしメンバーの身になにかあったとしても
連れ帰ることさえ出来れば治療ができる。
だがもしるなを今まで通り上陸班に引き入れていたら、
治療が必要になったときに彼女の姿を探すところから
始めなければならない。
やはりそれは避けたかったのだ。
各班のリーダー格3人が細かい動きの確認を始めたのを
横目に、ほかのメンバーは宝の地図を覗き込んでいた。
どうやら一部のメンバーしか
ライトを持っていなかったようだ。
宝探し班でも探索班でも食糧班でも
ライトは必要になる。
シヴァとのあがライトのスイッチを入れる。
光の強さに大差はないが、
大きさには明らかな違いがあった。
シヴァがライトのスイッチを消し、
そのままもふに手渡す。
ライトの振り分けが決まったところで、
じゃぱぱが口を開いた。
一切気を抜くことは許されない、冒険の始まりだ。
























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!