待ち合わせ場所に兄さんを発見し、呼びながら手を振るとすごい形相で走ってきた。
が、目前で足がもつれ盛大にダイブしてきて間一髪悠仁が私をかばって当たらなかった。
しばらく悠仁に突っかかっていたものの、フォルダの中にあった最新の写真を問い詰めたら黙った。
少し歩き、感じのいいレストランにはいる。
野薔薇ちゃんが好きそうなおしゃれな雰囲気。
ピンク頭とふてくされた長身男を連れてきた私を店員さんに少しビックリした目でみられた。
メニューを開き、適当に兄さんが好きそうなものを頼んだ。
悠仁には少し少なそうだから、後で食べ直そうかな。
折角連れてきたのに意味をなさなくなった兄の足を思い切り踏みつけ現実に戻させる。
目が点になっている。
まーそりゃそうか。
「つまりどういうこと」と情報が渋滞している悠仁。
改めて思うと両親どっちもクズすぎるなあ。
オヤジは精神虐待するわ母親は子供捨てて逃げるわ。
顔をぐちゃぐちゃにして抱き締めてきた。
やばい。
店員の目が痛い…!
正直親、元親を頼るのはまだ嫌だけどね。
でも蒼優先。
お金もとりあえず解決して、蒼の親権移して硝子さんのところにいれて、うん。
お母さんがオヤジにモラハラとかで訴えたら最高だけど。
お母さんの彼氏が私たちのこと知らなかったのが幸いだった。
日車さんいわく、彼氏さんはもう知っているらしいけどそれを隠して言ったらしい。
彼氏さんは払ったら関係を続ける、払わなかったら縁切りと言っていたらしい。
我が親ながら本当にクズ。
離さないなこりゃ。
しゃーない。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!