嘘をついてしまった 。
学校からは連絡を届しないように頼んだから 、
そう簡単にバレないだろう 。
だって 、
せっかく育てた子が虐めを受けているなんて 、
子供の方から言えるもんじゃない 。
“ 頼っていい ”
そう知って 、 楽になったと思ってた 。
けど …
やっぱり 、 言うのは怖い 。
動揺して … 、 上手く笑えない …
お母さんは “ まとも ” な人生を
歩んでほしいと思ってる 。
それはきっと僕のため 。
でも 、
あの頃から佐久間くんは
僕のことを名前で呼んでくれるようになった 。
こんな些細な違いに気づいてくれるなんて …
友達と言うものは 、
こんなにもあたたかいんだな 。
僕はお母さんの言う 、
“ まとも ” な人間にならないかもしれない 。
でも 、
佐久間くん … ううん 、
湊人が居てくれることが …
何よりも心強いんだ 。
だから僕は湊人が好き 。
きっとこの気持ちは変えられない 。
Next ⇝ セイ












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!