〜翌日朝5時〜
私は喉の痛みと お腹に感じる重みを感じて
目を覚ました
体を起こすとお腹の重み正体が分かった
自分の名前を言ってくれたことに喜びながら
火事のあの景色を思い出す
真っ赤な火の中にいる私を 助けてくれた
その時、恭平の体が動いてうっすらと
目が空いた気がした
ドサッ
チュッ
起き上がったはずの体は
いつの間にか ベッドに戻っていた
何が起きてるの、
唇にはたしかに熱い感覚がある
体にも何かが乗ってる感覚が
それでも何が起こってるかが分からないのは
私の視界は大きな手で塞がれているから
やっとの思いで 視界が明るくなったと思ったら
一瞬で状況を理解し、
どうしていいか分からずにその場を去った
憧れの人からの突然のキスに、
私は戸惑ってしまっていた
そして、初めて感じる恭平さんの男の面に
ちょっとした恐怖さえ抱いていた
あなたは動揺を悟られないように
喉が渇いた と嘘をつき、キッチンへ案内してもらった
1人の部屋であなたを思いながらそう呟いた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。