第16話

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2022/12/22 00:00


〜NO side〜




高橋恭平
高橋恭平
ばか...っ
バタッ   ガラガラガラ


あなたの体は メイドさんを押し出した勢いで

前に行ってた


なのに、


安心してしまう ばか と言う声が後ろから聞こえて、

がっちりとした体に包まれて 後ろに倒れていく



目の前には 天井がゴロゴロと崩れてきた


(なまえ)
あなた
...っ
(なまえ)
あなた
ゴホッ..ゴホッ...ケホッ
高橋恭平
高橋恭平
ほんま 無茶すんなや、

プレゼントしたばっかりの 白いワンピースが

黒く焦げている様子が あなたの勇気を物語っている


恭平は 見たことがないくらいの

優しい顔をしていた


(なまえ)
あなた
ありがっ...ケホッ
高橋恭平
高橋恭平
もういい、喋んな。


煙が混じる空気を吸う事が

やっとのあなたを抱き上げると

火の壁によって塞がれた玄関を後に新しい出口を探した


高橋恭平
高橋恭平
ここなら行けそうか
(なまえ)
あなた
...コホッ

ほとんど意識が無くなっているあなたを

軽々と抱え直すと、やっとのことで見つけた出口から

外へ脱出した
高橋恭平
高橋恭平
あなた、出れたで

目を瞑って 聞こえないのが分かっていても、

恭平はあなたに声をかけた
部下
恭平さん!
道枝駿佑
道枝駿佑
良かった、良かった...っ
あなたちゃんも無事や
部下
恭平さん!なぜこんな危ない建物の中に
高橋恭平
高橋恭平
こいつが居なかったからや
部下
あっ...そうですか、

恭平は 自分が柔らかい表情になっていることに

気が付かなかった
高橋恭平
高橋恭平
こいつ、強いんやな
道枝駿佑
道枝駿佑
そうやね...?



あなたは また別の別荘に着くと

医者から措置を受けぐっすりと眠った



その日は目を覚まさなかった

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