第3話

不審者
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2026/02/19 12:33 更新

   見つめ合って、数秒。

   空気が重い。
   というか、気まずい。

   先に動いたのは、相手だった。
   大男――義兄は、震える手でスマホを取り出し


   画面を操作して、耳に当てた。
kid
 長尾助けて。不審者出た 


   ……………いや待て待て待て。

   スピーカー越しに、即答が返ってくる。
ngo
 ……は?待て、すぐ行く 



    …………?!?!?!

    やばい。
    一気にやばい。

    警察沙汰コースが見えた。
    最悪、事情聴取。
    俺の人生、ここで終わる可能性ある。
 ちょ、待 
 違います! 俺、その、義理の___!! 


    家族、って言おうとしたところで、
    向こうから被せ気味に声が飛んできた。
kid
 いや、甲斐田そんな人いないけど? 
  

     ……は?
     頭が追いつかない。


     それ言う?
     今?
     この状況で?


     数秒遅れて、理解した。

     ……ああ。
     知らんのか。
     この人、自分の親が再婚したこと。

     俺は思わず、天井を見た。




     はぁ?!
     マジで?
     聞いてないの、そこ?!




     詰んだくね___??

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