見つめ合って、数秒。
空気が重い。
というか、気まずい。
先に動いたのは、相手だった。
大男――義兄は、震える手でスマホを取り出し
画面を操作して、耳に当てた。
……………いや待て待て待て。
スピーカー越しに、即答が返ってくる。
…………?!?!?!
やばい。
一気にやばい。
警察沙汰コースが見えた。
最悪、事情聴取。
俺の人生、ここで終わる可能性ある。
家族、って言おうとしたところで、
向こうから被せ気味に声が飛んできた。
……は?
頭が追いつかない。
それ言う?
今?
この状況で?
数秒遅れて、理解した。
……ああ。
知らんのか。
この人、自分の親が再婚したこと。
俺は思わず、天井を見た。
はぁ?!
マジで?
聞いてないの、そこ?!
詰んだくね___??













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!