ピピピッ....
鳥の声が聞こえて、
アヤメは目を覚ます。
まだ、太陽も登っていない明るくなってきた空を見てベッドから降りる。
カチャッとドアを開け、
ゾロが起きないように静かに行動しながら、
朝の支度を始める。
あくびをしながら、
服を着替える。
寝ぼけて飛び出してきたゾロ。
扉を開けた先に、アヤメは上半身下着姿で驚いて固まっている。
ゾロはアヤメを見るなり、思い出したような顔をして咄嗟にドアを閉めた。
ドキドキ.....
アヤメはすぐに着替えを済ませる。
ゾロは、部屋から出てこない。
アヤメはゾロが違う場所から来ている事に気づいていない。ここの森は、とても迷いやすく、何も無いと遭難は必須なぐらい。
下山は過酷なものである。
そうこう考えているとキキッ!と音がして、アヤメは外を振り向く。
外から声をかけたニュンペーに話しかけられたようだ。
キキッ!キキッ!
キィー...
ニュンペーは諦めて言ってしまった。
ゾロはさっき一度会ったので、少し照れ臭かった。
アヤメが話そうとした直後だった。
外から高速で何かが通る音がしたかと思うと、
大きな爆発音が響いた。
キィキィ!!!!キィキィ!!!
ニュンペー達が慌てて飛び上がる様子。
アヤメとゾロはすぐに外に出た、
そう話している間に、また遠くの空から何かが落ちてくるのが見えた。
放心状態になっているアヤメに
ゾロは必死に話しかける。
キィキィキィ!!
ニュンペー達も騒がしいままだ。
ゾロが半ば強引にアヤメを持ち上げると、家の中に入る。1番奥海側の奥の部屋でアヤメとゾロはベッドに腰掛ける。アヤメは力が抜けてしまったのかゾロの横に座らされたが、ゾロの支えなしでは倒れてしまいそうだった。
キィィィィィ!
窓辺に止まったニュンペー1匹が、
断末魔のような声をあげてチリとなる。
ゾロは驚き目を見開く。
2発目の爆弾のようなものも、山に直撃し火が出ていた。
アヤメは冷や汗いっぱいで
尋常じゃない震え方をしている。
ゾロはアヤメを奮い立たせようとする。が、
アヤメは思うように動けない。
いい加減にしろと
ゾロが言い放った時だった。
高速音が響いて、アヤメとゾロのいる近くに爆弾が落ち、爆風が襲った。
窓が割れ、一部家が崩壊しかける
アヤメを庇ったゾロは額から血が滴っていた。
爆風で飛んだガラスが所々に突き刺さだていたのだ。
ゾロは瓦礫を蹴散らす。
キンッその時、ゾロは気付かないが、
瓦礫にぶつかり刀から何かが落ちた。
ゾロは再び、アヤメを抱き上げる。
アヤメはゾロの首に腕を回し、ギュッと握る。
ゾロは片腕でアヤメを支えた。
パチッパチッ
外に出ると、森は火が燃え広がり始めていた。
キィィィィィっ
キィキィ!!
逃げ惑うニュンペーや、
先程のように消えていくニュンペー達。
アヤメとゾロは家を飛び出し、
ひとまず山を下る。
火が回る森をゾロとアヤメは駆け抜けた。
たが、、、
途中でゾロの足が止まり、
アヤメは床に降ろされた。
ゾロの腰付近に大きく刺さったガラスが食い込み、尋常じゃない血が流れていた。
ビリビリとアヤメは自分の服の袖を違って、
ゾロの血を拭う。
ガラスを抜けば、今よりも血が止まらなくなるだろう。そうしたら本当に動けなくなってしまう。
アヤメは声が震えていた。
ゾロはしゃがみ込んでいるアヤメの腕を掴む。
痛みを我慢して冷や汗が伝う。
アヤメは涙を流していた。
アヤメがゾロの腕を掴む。
ヒューーーーーーーーッ
またどこからか爆弾が飛んでくる音がして、
ゾロとアヤメは音がする方を振り向く。
それは、2人の居る場所目掛けて飛んできていて最早避けようがなかった。
キッ、キィィィィィ!!!
ニュンペーの声が最後に聞こえ、
閃光が2人を包んだ。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!