第15話

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2026/02/27 11:00 更新
翌日、昼休みの教室には昨日とは真反対の穏やかな空気が流れていた。

私は、葛葉さんに借りていた参考書を返そうと声をかけた。
あなた
葛葉さん、これありがとうございました!すごく分かりやすかったです~
kzh
あー、小鳥遊か。お前、これの付箋の付け方細けぇな。マメすぎんだろ
葛葉さんは少し気だるげに、でもぶっきらぼうな優しさを滲ませて参考書を受け取る。

彼とは図書委員の仕事を通じて、いつの間にか普通に話すようになったけれど、クラスの女子からは「あの葛葉くんと話せるなんて」と羨ましがられることも多い。
あなた
いえ、葛葉さんの教え方が良かったので!あ、でもここのページだけ少し汚れちゃって…
あなた
すいません
kzh
あ? んなの気にすんな。どうせ俺、そんな丁寧に扱ってねぇし
少しだけ顔を近づけて、ページをパラパラと捲る葛葉さん。

その距離がほんの少し縮まった、その時。
kne
あれ、二人で何のお話? 仲が良いね
背後から柔らかい声がした。

振り返ると、そこにはいつもの穏やかな笑みを浮かべた叶くんが立っていた。
kzh
…あ、叶。お前、またフラフラしてんのかよ
kne
葛葉こそ。自分のクラスに戻らなくていいの? もうすぐ予鈴が鳴るよ
叶くんは葛葉さんの隣に自然に割り込むと、私の肩に付き合っている人なら当たり前のような、けれど少しだけ“近すぎる”距離で手を置いた。

私たちが付き合っていることが誰かに知られたらかなり不味いもん。

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