風「海、冷たいね。」
私「そうだね。」
風「海に沈む前に凍え死にそう笑」
私「……ねえ、」
風「ん?」
私「何で、死ぬの、?」
風「あー、忘れてた笑 死ぬ前に言うんだったね」
私「教えて。」
風「君の最後の記憶が俺であってほしかったから。」
私「え、?」
風「俺と死ななきゃ君が最後に思い出すのは元彼じゃん。そんなの嫌だし。」
私「どういうこと、」
風「好き、君が。だから最期は俺の事考えてよ。元彼のこと忘れて。」
私「…もう元彼のことなんて頭になかった笑」
風「え、」
私「忘れさせてくれてありがとう。」
風「……忘れてくれてありがとう。」
私「じゃあ一緒に行こう。」
風「ん、死んでも一緒だね。」
私「忘れられないね。あなたのこと。」
.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!