僕は隠し持っていた小さい刃物を司の首元に向かって突き出した
結果として失敗に終わった、地面に叩きつけられ、背中に激痛が走った動けない僕を確認すると司は洞窟の方へと向かった
そんな僕の頭上を紙飛行機が通りすぎた
そしてその紙飛行機は木にぶつかり大爆発を起こした
千空が司と話している...交渉かな...
僕はゲンの運転するスチームゴリラ号改に乗っている
本来なら着いてくる予定はなかったのだけれどワガママ言って同席させてもらった
だけど肉体労働禁止令を千空に言い渡されたのでみんなを見守っている
作業も続き夕暮れになってきた
司の事は来る途中に聞いた
自分と似てると思った、でも彼には大切にする家族がいて、ずっとその為に戦ってきた
僕には大切にする、しようと思う人がいなかった、出来なかった あの家では
もしあの家で大切な物に出会えたら何か変わっていたのだろうか
変わっていたとして、そうしたら千空と出会う事はなかったのではないのか
未来ちゃんの復活の瞬間は僕には眩しすぎて見れなかった
一夜が明け
撤収の準備を進める人たちを横目に氷月が未来ちゃんに話しかけた
川に着いて未来ちゃんが顔を洗うのを待っている時、爆発音が響いた
僕は咄嗟に未来ちゃんを庇う体制になる
きっと心のどこかで信じていたんだ
司なら大丈夫だって
僕のそばに血が垂れて、鉄の匂いが鼻に漂って来る
見なくとも分かった、分かってしまった
彼は負けたのだと
司が川に落とされるのを千空が掴んで防ぐ
しかしその抵抗虚しく千空が氷月に押され二人諸共落ちてしまった
二人に続くように氷月も川に飛び込む
そうして僕は川に飛び込んだ













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。