今僕はあなたとパンジーとあの恐ろしい女、グレンジャーという、いつもなら考えられないメンバーと買い物に来ている。
これがあなたと2人きりなら最高の時間だ。
しかし僕は今日一日屋敷しもべのように、3人の女たちに付いて回るという役割なのだ。
僕たちは今、ランジェリーショップに来ていた。
パンジーとグレンジャーに囲まれ、嬉しそうに、恥ずかしそうにしているあなたを見ると、僕は今にも口に出しそうだった文句を心に仕舞った。
あなたは僕と一緒にいる時とはまた違った雰囲気だった。これが女同士の成せる技なのか。
僕はただぼうっと彼女たちを眺めるしかなかった。
しかしあなたを盗られてちょっと不機嫌だった僕は、3人に声をかけた。
僕は薄い素材でセクシーなデザインの水色の下着を手に取って言った。
それを見たあなたが顔を真っ赤にし、他の2人は驚いた様子でこちらを見た。
パンジーが僕を見て言った。するとグレンジャーがツカツカとこちらに近付いてきて言った。
僕はグレンジャーに釘を刺された。
やっとランジェリーショップの買い物が終わったかと思いきや、次はドレスと靴選びだった。
女たちは当日のお楽しみだからと言い、僕に後ろを向いているように言った。
僕はあなたの姿も見ることも出来ず、深いため息をついた。
どれだけの時間が経っただろうか。やっとドレス選びが終わると、パンジーが僕に言った。
僕は思わず声を上げた。
僕はこの2人の人使いの荒さに、開いた口が塞がらなかった。するとあなたが僕の方に駆け寄ってきて言った。
僕はあなたが顔を真っ赤にして耳打ちしたその言葉を聞き、思わず口元が緩んだ。
僕はいつかあの下着姿のあなたを見られることを期待しながら、一人帰路についた。



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。