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第27話

#24 失いたくないもの
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2026/06/01 10:37 更新





 〘  fw side 〙










嫌な予感がしてた。






あの日、あなたちゃんと

一旦離れようと思ったのは自分や。




あいつも多分、それを望んでた。











でも、全然だめだった。



廊下ですれ違いそうになれば、気になるし。

広間にいなかったら不安になる。




fw
……重症やな

lrn
なんか言った?
fw
なんでも



我ながら笑える。

こんな中途半端な気持ちになるなんて。
























────夕方






広間に行くと、ロレとイブがいた。

葛葉は仕事でいないとか。





fw
なあ、あなたちゃん見た?



何気なく聞く。



別に会って話すわけでもないのに、

何となく気になってしまった。





ibrhm
あなた?
lrn
いや、見てねぇけど
ibrhm
部屋じゃね?




胸騒ぎがしてならない。



ロレもイブも特に気にしていなかった。

俺もその時はそう思った。



部屋にいるだけやろって。



































fw
……は?

lrn
あなたがッ、見つかんねぇんだよ!!



嫌な汗が背中を伝う。


fw
嘘やろ?…冗談よしてや



自分でも分かるほど、声が震えてた。




部屋にもいない。

庭園にも、広間にも。

屋敷中探してもいなかった。




fw
あなた!!



初めて大声で名前を呼んだ。




返事はない。

静かな屋敷に、俺の声だけ響く。



心臓が嫌な音を立てていた。








kzh
おい……!



振り返った先には葛葉。


kzh
監視カメラにあなたが映ってた



表情が焦ってるときのやつだった。





fw
(……まさか、な)





映像が映し出される。




人気のない細い道。

歩くあなた。

その後ろから現れる人影。

そして彼女は────連れ去られた。





fw
……………
kzh
……………
lrn
……………
ibrhm
……………




部屋の空気が凍る。



誰も喋らへん、喋れんかった。

俺も何も言えなかった。





kzh
あなたの名字だな、間違いない


葛葉が呟く。


めちゃくちゃ怒ってる。

殺気が滲み出ている。



kzh
車の特定しろ
kzh
全部洗え



いつも通り、任務と同じ。

ボスの葛葉は指示を飛ばす。



でも、いつもとは違うような

そんな緊張感があった。




ibrhm
了解
lrn
任せろ



二人は即座に動き出す。

でも、俺だけ動けへん。


fw
…………っ


映像を見続ける。

何度も、何度も、何度も。






















you.
───湊さんのこと、見れなくて














胸が締め付けられる。




あの時、俺はちゃんとあいつの顔を見たっけ?



いや、見てない。

怖くて見れへんかった。







fw
クソッ!!


机を思いっきり殴った。

鈍い音が響く。



fw
(なんで気づけんかった)



もっと早く気づいていれば……



意味のない後悔が、頭を支配する。

あなたちゃんは今どうしているだろうか。



自分に心底腹が立つ。






kzh
……おい





葛葉の声に、ハッと顔をあげる。





kzh
あいつのこと、迎えに行くぞ



短い言葉。

それだけで頭が一気に冷える。



そうや、後悔してる暇なんてない。

あなたちゃんは今一人なんだから。




fw
そうやな



絶対に助け出す。



あの無邪気な笑顔が

もう一度みたい。



そして今度こそ、ちゃんと話したい。





fw
持っとけよ、あなたちゃん











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