前回のレイラー視点
一段ずつ着実に階段をのぼる。
もしかしたら親にみぞれもんがばれるかもしれない
そのリスクは潰しておかなきゃね
音を立てずに、アサシンのような立ち回りで部屋に入る。
幸いターゲットは後ろを向いており、気づかれなさそうだ。
微かな笑い声が響いた後、床には血だらけで倒れる親。
自宅は海の近く。そして季節は冬、だれも海になんていない。
つまり完全犯罪が成立するって訳だ!!
死体が海にぷかぷかうかぶ。
この光景をみぞれもんに見せたら_
純粋を汚したくない。
あれこれもしかしてみぞれもんって
私が好きなような性格に改造できる?
じゃあもしかして
ここからが前回の続き
何故冷凍庫が開いている上に
みぞれもんがめっちゃ無表情で口だけ開けて血液見つめてる?
ヤバい海水こぼしちゃった
みぞれもんにかかったらみぞれもん即溶ける
下から崩れるみぞれもん。
それをただ見てることしかできないレイラー。
「え?」
みぞれもんの声が、みぞれもんが溶けたところから聞こえる。
これは私の幻聴?それともみぞれもんの怒り?
そんなことを考えるうちに何故か溶けたところが光りだした。
光が収まってみぞれもん溶けたところを見ると
めちゃくちゃ困惑してる少女がいた。
みぞれもんに被せたウィッグなどがそのままその子の髪になっている。
多分この子はみぞれもんの人間の姿なんだろう。
そんな素っ気ない会話をして、レイラーは気づく。
みぞれもんが今日一歳の誕生日だって。
2月28日と3月1日の間には、一秒すらない。
それでも、みぞれもんが生まれた瞬間は2月29日。
つまり今日は実質2月29日、みぞれもんの誕生日だ。
人間と元雪だるまで雪だるまを作る。
それがどんなに珍しいことかは想像できる。
それでも
みぞれいらーの友情は
雪と季節を越えて、育まれたのかもしれない。
二人でいる日々は、誰にも知られない。
それでよかったんだって、後で気づくといいね。
無機物と人間は友達になれますか?
その答えは
ちゃんとなれる、なんだ。
これからもずっと、一緒にいようね。
無機物と人間は友達になれますか。 おわり




















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。