気づけば言い合いは
ヒートアップしていた。
まさに、
売り言葉に買い言葉。
皇さんは
言い方こそ柔らかかったが、
確実に怒っていた。
それでも、私は
謝る理由が見つからなかった。
頭の熱が冷めてきて、
私は正直に
思ったことを言ってしまった。
あくまで冷静に、
だけれど、
頭の中は整理されていなかった。
______あなたの顔なんて、二度と見たくない。
そう吐き捨てて、私は外に飛び出した。
言ってから、物凄く後悔した。
公園のベンチで
楽しく過ごしている家族を眺めていたら、
左手さんがやってきた。
私を慰めに来たのだろう。
その優しさが、変に嬉しかった。
私は赤ちゃんじゃない!
と反論はできなかった。
後悔だけが、私の頭を繰り返していた。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!