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モストロ・ラウンジの片付けも終わり、
さて、何をしようか。と一瞬考える。
やる事を終えて眠りにつくまでの自分だけの
時間。
する事が限られているからこそ
迷ってしまうものだ。
……テラリウム。そうだ。
今日はテラリウムを作ろう。
思い立った瞬間に準備を始める。
物事を始めるまでの準備は楽しい。
何をするか、どのようにするか、
考えられるから。
今日は新しく取ってきた植物でも入れようか、
頭の中で淡々と考える。
さぁ、始めようと思った瞬間
後ろで声がした
あぁ。フロイドか
正体がわかった瞬間何故かホッとした。
仕事が終わり疲れ果てている彼の
気だるそうな顔を見て、
何故か、意味のわからない独占欲が僕の中にうまれた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!