今日は、あなたにとって初めてのライブ。本番。
客席の向こうには、ずっと憧れていた景色が
広がっている。
シーン:ライブ会場・バックステージ
客席からざわめきが聞こえる。
ライトの熱、スタッフさんの声、緊張した空気。
あなた(心の声)
「足が震えてる…。どうしよう。間違えたら?
転んだら?声が出なかったら…?」
手が冷たい。
少し離れたところから、だいちくんが近づいてくる。
あなた、うなずく。
胸の奥があたたかくなる。
メンバー全員で輪になる。
全員
「M!LK、いくぞー!!」
シーン:ステージ
暗転。
音楽が鳴る。
歓声が爆発する。
まぶしい。こんなに光が強いなんて知らなかった。
最初の立ち位置。
心臓の音が聞こえる。
あなた(心の声)
「怖い。でも——」
前を見る。
ペンライトの海。
名前を呼ぶ声。
「あなたー!!」
その瞬間、涙がにじむ。
あなた(心の声)
「私、ここに立ってる。」
音楽に合わせて体が動く。
何度も練習した振り。
みんなの位置。
だいちくんの視線が一瞬合う。
小さくうなずいてくれる。
不思議と、足の震えが止まる。
サビ。
センター横のポジション。
思いきり笑う。
声を出す。
全力で踊る。
完璧じゃない。でも、今のあなたの全部。
曲が終わる。
最後のポーズ。
照明が落ちる。
一瞬の静寂。
そして——
大きな拍手。
歓声。
あなたの目から涙があふれる。
少し笑う。
憧れだったステージ。
遠いと思ってた景色。
でも今、あなたはここにいる。
アンコールの声が響く。
スタッフ
「アンコールいきます!」
あなた(心の声)
「まだ終わらない。
ここからが、スタート。」
ライトが再びつく。
メンバーが走り出す。
あなたも一歩前へ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。