初ライブが近づいて、レッスンはどんどんハードに
なっていった。フォーメーションも増えて、
通し練習も何回もやる毎日。
シーン:レッスンスタジオ
音楽が止まる。
一瞬、だいちくんの足元がふらつく。
そう言うけど、顔色が明らかに悪い。
るる(心の声)
「全然平気じゃない。」
再び音楽が流れる。
でも、だいちくんの動きがいつもより重い。
ターンのあと、壁に手をつく。
スタジオが静まる。
みんながあなたを見る。
自分でも驚くくらい大きな声だった。
空気が止まる。
だいちくんは椅子に座らされる。
あなたはそっと隣にしゃがむ。
少しの沈黙。
あなたはそっと、だいちくんの手にペットボトルを
握らせる。
だいちくんの目がやわらぐ。
少しして、だいちくんが笑う。
遠くで見ていたメンバー。
守られるだけじゃない。あなたも、
守りたい人ができた。
帰り際。
その一言は、前よりずっと素直だった。
あなた(心の声)
「私たち、ちゃんと“仲間”だ。」












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。