※ 零 視点
ここはどこ…?
確かさっき誰かに頭を殴られて…
意識がはっきりしてきた僕はまだ僕を殴った犯人が近くにいるかもと慌てて身を起こした。
僕の居る部屋には僕以外誰もいないみたいだった。
狭くて薄暗いところだ……ここは…倉庫?
僕はとりあえず出ようと引き戸に手をかけた。
ガチャッ
閉じ込められてると瞬時に判断した。
なんで僕を閉じ込めてるんだ?
あの場で殺せばよかったじゃないか…
その時 この子 が言っていたことを思い出した。
『キミ無口だから化けやすいんだよね〜』
『天童 傑 でも気づかなかったよ』
その言葉を思い出した時血の気が引いていくのが自分でも分かった。
僕の考えが正しいなら、まずい
この子はきっと今 僕に化けてる。
そして僕が死んだという放送は流れない。
僕がここから出るか死ぬかしなければみんなは騙されてそのまま殺されてしまう。
やばい やばい やばい
何とかしなきゃ
みんなに迷惑をかけるな。
僕はとりあえず辺りを見渡して使えそうなものがないか探してみることにした。
あぁ…ここは多分第2倉庫だろうな。
第1倉庫なら刃物(彫刻刀・カッター)とかが置いてるはずだ。
行動を先読みされたか…
※ 柊 視点
おかしい…
何かは分からないが雨宮に違和感を感じる…
まさか既に偽物と入れ替わっている?
教室に忘れ物を取りに行った時…あの時しか雨宮と離れてない。
そんな短時間で入れ替われるものなのか。
だとしたら本物はどこにいるのか。
雨宮(?)はあっさりとナイフを渡してきた。
抵抗されると思ったが…ナイフがなくても殺せると判断されたか…?
それとも本物だったか。
雨宮が痺れを切らしたように武道場へ向かって歩き始めた。
いややっぱりおかしい。
これは雨宮じゃない、この子だ
俺は雨宮の肩を掴んで無理やり振り向かせた。
もう片方の手で折りたたみナイフを開く。
俺は雨宮の体にナイフを突き立てた。
そのまま雨宮を押し倒し馬乗りになる。
雨宮の顔が痛みに歪む。
俺はナイフを抜きもう一度雨宮に刺す














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!