あなたside
私は堀あなた。
大好きな堀夏喜くんと同じ苗字。でも、血が繋がっているわけではない。
今日も重い足取りで学校に行く。
あぁ、こんな生活、早く終わればいいのになぁ。
そう言って彼女が破こうとしていたのは、なっちゃんのブロマイド。
私の世界からまた光が消えてしまった。
昼になった。
私の昼は何も平和ではない。
私は放課後も忙しい。
FNTカプセルで当てたなっちゃんのグッズだった。
この頃私はずっと掃除当番を頼まれている。
そのおかげで体力はほとんどない。
実は今日もバイトがある。
親が多忙のため、放課後バイトをしている。
今日はバーでバイト。遅れるわけにはいかないけど、このままだと遅れてしまう。
焦って手が滑った。
バケツの水がひっくり返った。
焦れば焦るほど、時間が迫っていく。
私は学校を出てバーへ直行した。
いよいよ店が開店した。
店の扉が開いた。
え、推し様おるやん!!
目の前に推し様がいるって!!
ヤバい、もう死んでもいいかも!!
シフトの時間が終わり、私はトボトボ家に帰っていた。
東京だし、夜は人が少ない。だから、私は決めた。
もう、死んでしまおうと。
ちょうど目の前に橋があった。
飛び込もうとした。
すると、後ろから、誰かに止められた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。