第7話

さよならは言いたくない  米
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2026/05/30 01:45 更新
ぇ、空くんのやつ…。
凄く嬉しいんです、見てもらえただけで嬉しいんですけれど…。
空くん編一話と三話しか見てもらえてない…。
一番頑張ったの実は二話ですからね…!

ぜひ見てくださいね…!
それでは、本編へレッツラゴーです。
グラウンドにはもう人影は無く、遠くで校門が閉まる音が聞こえる。
冷たい春の風が、部室の屋根をカタカタと揺らしていた。
あなたは一人、部室の鍵を閉め、カバンに付いているキーホルダーを指で弄んでいた。
そこへ、あなたの背後からドタバタと大きな音が近づき、あなたの肩に手を回される。
アメリカだ。
制服は前が少し開いていて、花束を雑に脇に抱えている。
アメリカ
…よっ、あなた。
…お前さ、さっきの記念撮影の時、俺の隣空いてたのに、なんでわざわざ一番端っこに逃げてたんだ?。
あなたは肩に回された手を振り払い、アメリカに言う。
、
……逃げてません。
だって先輩の周り、女子とか他の子が群がってて、暑苦しかっただけです。
……大体、先輩もう卒業したんだから、さっさと帰ってください。
不法侵入で捕まりますよ。
捕まりはしないだろ…とアメリカは少し笑いながら言い、言葉を続ける。
アメリカ
それより、あなた。
お前、明日から俺がいないって実感、あるか?
、
…実感?
ありませんね。むしろ、明日から練習中に先輩の煩い声を聞かないで済むと思うと、清々しますよ。
あなたは淡々と答え、歩き出そうとする。
しかし、アメリカはその前に回り込み、部室の壁に壁ドンしてあなたの行く道を塞いだ。
アメリカの胸元には、第二ボタンだけが不自然に残っている。
アメリカ
ふーん……そんな事言って、本当は泣く準備してたんだろ?(笑)


…ぁ、ほら、これお前にやるよ。
これだけは死守したんだぜ、と言いながら、あなたの手に何かを置く。
それは……、


第二ボタンだった。
、
なっ……、

要らないですよ、こんなの。
重いですし、ダサいですし…。
…先輩が大学に言って振られたときに、これを思い出して泣けばいいじゃないですか。
あなたはボタンを返そうとするが、アメリカはその手を包み込むようにギュッと両手で包み込んだ。
アメリカの顔からいつもの余裕そうな表情が消え、少しだけ熱を帯びた真剣な顔に変わる。
二人の間に、ほんの数秒の、思い沈黙が流れた。
アメリカ
…あなた、ちょっとだけ、黙れ。
、
……っ、な……、
あなたが言い返す前に、アメリカはあなたを鳥籠の中に閉じ込めるように、強引に抱きしめた。
アメリカの胸元に、あなたの顔が深く埋まる。
アメリカの激しい鼓動が、制服越しにあなたの頬に伝わってくる。
、
ちょっ……、何…、先輩、苦し……。
、
……離してくださいよ…!
あなたはアメリカの胸を両手で押し返すが、アメリカはびくともしない。
それどころか、あなたの背中に回した手に力を込め、逃がさないという強い意志でさらに深く抱きしめた。アメリカのいつもより低い声が、あなたの耳元で震える。
アメリカ
……嫌だ。
あなたが素直になるまで離さねぇ…。


…俺はさ、明日からお前の声が聞こえなくなる…、聞けなくなるのが、一番キツくて、怖いんだよ。
いつも明るくて、能天気で、無敵に見えた先輩の、子供のような告白。
アメリカの首筋から、微かに香る汗と石鹸の匂い。
あなたは抗うのをやめ、握りしめたボタンを胸に抱いたまま、ゆっくりとアメリカの腰に手を回した。
先輩のシャツを、指が白くなるほど掴んだ。
、
……あなたの1人称だって、怖いですよ……。
先輩がいなくなったら、誰にも愚痴を言って…、誰に頼ればいいのか……。

こんな事言ったら……、先輩の事、離せなくなっちゃうじゃないですか……。
本音が出てしまった。

隠しておきたかったのに。
そのミスに、顔を赤くする。
アメリカ
…!
ははっ、結局は俺と同じじゃねぇか、考えてること。
そう言うと、アメリカはあなたから手を離して、目を合わせた。
アメリカ
いいか?
俺はもうあまりお前の周りには入れないけど…困ったことがあったら、LINEとか、電話で伝えろよ。
お前の場所に、飛んでくるからな。
、
…歩いてきてくださいね(笑)
「春休みになったら、沢山話そうな!」

そう言って先輩は校門の方へ走っていった。
、
…、最後まで元気な先輩だったな…(笑)
このお話はメルト聞いてたら出てきたお話です。
原曲載せておきますね。
それでは、また後で。

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